バドミントンの「興行」としての難しさ

バドミントンのプレイヤー人口は世界的に増加している。日本でも増加しており、今後のバドミントン界の盛り上がりに期待している。

バドミントンの盛り上がり(経済規模)を押し上げるにはプレイヤー人口だけではなく、トップリーグやトップトーナメントなどの「興行」を観戦するファンを増やすことが大切である。

しかし、バドミントンを観戦する「興行」としては他の競技に比べて多くの問題を抱えている。

問題点1 選手の棄権で観戦そのものがなくなる

 試合がなくなるというのは観戦における最大の問題点である。観戦のための日程調整や観戦チケットの購入、交通費などの多くのコストをかけて現地まで足を運んでも、選手の棄権となれば全てがパーである。近年のバドミントンはラリーが高速化しており、選手の負担は増していくばかりで、勝ち上がるほどコンディションが悪くなっていくというのはトーナメントの構造上、仕方のないものであるが、この問題の改善なしには「興行」として成立させるのは難しいだろう。

野球やバレーなどの団体戦であれば、選手1人の怪我は交代で対応可能であり、試合は継続する。しかし個人競技は怪我をしてしまえばそこで試合終了というのが興行としてはあまりにも痛手である。TV放映などの予定などがあればなおさらであり、TV放映が難しい要因の一つともなっているだろう。

一応、改善策の一つとして1セット15点というルール変更が行われる予定である。これにより、ゲーム終了までのラリー数が減るので選手の負担が減り、棄権数が減ることが期待される。(実際は1点の重みが大きくなるので、より高速でより長いラリーになるのかも。)

問題点2 TV放映に向かない

先の棄権の話でも触れたが、バドミントンは現状、TV放映にはあまり向いていない。民放ではCMを多く挟む必要があるが、バドミントンはCMを挟むタイミングが現状、11点のインターバルとチェンジエンドに限られる。これらも試合展開によってはCMまでが非常に長く、スポンサーに広告効果を見切られかねない。(卓球ではこの問題に対応するため、1ゲーム11点制になった)また、選手にもよるが、ラリー間が意外と長い。コートに落ちた汗を拭いてもらったり、呼吸を整えるためにうろうろしたりで1分以上かかる場合もある。プレイヤーであればこれらの"間"も試合展開技術の一つであり、バドミントンの妙味として見ていられるが、そうでない層にはストレスを感じ、見る集中力が続かないだろう。

またこれも改善策としてタイムクロック制度が導入されつつある。前のラリーが終わり、スコアが更新されてから次のサービス動作に入るまで25秒のカウントダウンが行われる。まだ試験的な導入であり、今後どうなるかわからないが、これによりTV放映などが増えることに期待である。

まとめ

バドミントンの「興行」として難しい点は上記以外にも多々あるが、BWFや日本バドミントン協会などがそれぞれ改善に向けて動いている。シャトルの高騰やナフサ不足など不安な要素も多いが、今後のバドミントンの盛り上がりに期待したい。